コラム

売上向上戦略立案の基本アプローチ

解説記事
執筆
高橋 孝之
公開日
2022年9月29日
更新日
2022年10月1日

売上が伸びない理由を外部環境のせいにしていませんか?

売上の増減には、必ず理由が存在しています。それが景気やトレンド、競合の活動といった外的要因のみからきているケースは非常に稀です。ホジョセンは、売上の増減の理由として外的要因を積極的に評価しません。外的要因は、自社でコントロールできない変数です。売上の向上を狙うにあたっては、自社がコントロールできる範囲でのみプランニングをすることが肝要です。

ホジョセンは、市場メカニズムの構造把握から売上モデルの作成、売上予測まで十分な経験をもっていますし、必要とされる定性情報、定量データの分析のスキルを保有しています。一生懸命努力をしているものの売上が伸び悩んでいる、そんなブランドの方は、ぜひ一度、お問い合わせください

以下で、売上向上に関するホジョセンの取り組みをご紹介します。

市場メカニズムの理解

売上に直接的・間接的に影響を与えるビジネスドライバーを抽出することからプロジェクトは始まります。クライアントの社内データ、小売店パネルデータ、消費者パネルデータ、過去の調査結果、クライアントへのヒアリング、ホジョセンのもつ豊富な経験などをもとに、主要なビジネスドライバーを落とすことなくリストアップし、それぞれの間の影響関係を分析します。分析にあたってはベイジアンネットワーク、パス解析などの統計解析を行うこともありますが、ご予算やスケジュールによってはヒューリスティックアプローチをとるケースもあります。

市場メカニズムについては、別のページで詳しく解説しています。そちらもあわせてご参照ください。

ビジネスドライバーの伸びしろの把握

ビジネスドライバーの数値はそろっているでしょうか? もし数値で取得できていない項目があれば、それは何らかの形でデータを収集する必要があります。それもできないようなら、ビジネスドライバーの構造から排除して考えたほうがいいケースもあるでしょう。いずれにせよ、まずはビジネスドライバーの数値が時系列でどのように変化しているのかを把握することが重要です。ビジネスドライバーと売上の時系列の変化を合わせて分析することで、自社のビジネスにとって重要なビジネスドライバーが見えてきます。

また、ビジネスドライバーは際限なく伸びるものではありません。たとえば認知率は、どうがんばっても最大値が100%ですし、加重配荷率の最大値も100%です。実は、伸びしろを測る際は絶対数ではなく割合で考えるべきです。割合で考えることによって、伸びしろがより明確になるからです。その際、分母(=100%の状態)をどのように定義すべきかは、ビジネス環境によって異なりますし、またクライアントのもつリソースによっても変わってきます。ホジョセンは、クライアントのビジネスを正しく理解した上で、適切な伸びしろの把握に努めます。

KPI目標値の設定

ビジネスドライバー構造で挙げられている項目は、すべて売上向上に影響をあたえる要素です。しかし、それをすべてKPIとしてトラックすることはお勧めできません。管理するだけで精いっぱいになりますし、組織として方向性を一致させづらくなります。組織の実行力や規模にもよりますが、原則として、もっとも重要で、なおかつある程度相互に独立している5個程度のKPIにとどめておくことをご提案しています。

こうして定義されたKPIですが、それぞれ伸びしろも異なれば、伸ばすために必要なリソースも異なります。そして、売上目標を達成するためのKPI目標値の組み合わせは、無限に存在します。したがって、最初のステップではさまざまなKPI目標値の組み合わせパターンをご提示することが通常です。このパターンのことを「シナリオ」と呼び、それぞれのシナリオにはビジネス上のストーリーが付随します。より成功確度の高いシナリオを選び、そのシナリオを精緻化していくことで、目標売上到達のためのKPI目標値が設定されます。

KPI目標達成のための施策立案

さきほど、KPIはできるだけ相互に独立しているものを選ぶべきと述べました。それは結果に対する因果関係を理解しやすくする意味がありますが、もうひとつ重要な目的として、担当組織(部署・担当者など)とKPIを一対一対応させるという点が挙げられます。それによって、KPIのオーナーが明確化され、施策の実行が担保されやすくなる利点があります。

KPIと担当組織が紐づくことによって、それぞれのKPIを伸ばしていくための施策をより具体的に検討することが可能になります。ホジョセンは、各KPIを伸ばすための施策立案にも豊富な知見と経験を有しています。お気軽にお問い合わせくださいませ。

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