コラム
消費者は、自分自身の論理にしたがって、非常に合理的に行動しています。
マーケティング活動をしていく過程において、この非合理にみえる合理性という考え方はとても重要です。ホジョセンは消費者理解をマーケティング活動の軸に置きますが、消費者を理解するということは、すなわち消費者のもつ論理を理解し、消費者のもつ合理性を理解することです。それは決して、マーケターの論理に基づいた客観的な視点では理解ができない、消費者の主観的な論理です。
消費者の主観的な論理は、ひとりひとり細かく見れば異なります。ただ、ある程度のパターンは存在します。消費者行動をモデル化してプランニングができるということは、再現可能な、運任せではないマーケティングができるということでもあります。
ホジョセンは、消費者理解の経験が豊富にあります。消費者調査、マーケティングリサーチを実施しているのに消費者を理解しきれていない気がする、そんなモヤモヤを抱えている商品開発・サービス開発のご担当者さまは、ぜひ一度、お問い合わせください。
以下で、消費者中心の商品・サービス開発をおこなうホジョセンの取り組みをご紹介します。
消費者視点での商品・サービス開発は、消費者のいう通りに商品やサービスを設計することではありません。消費者の行動や感情などを理解した上で、商品やサービスに適切な役割を与えることを重視しています。そしてこの役割はほとんどの場合、機能的な役割だけではなく、情緒的な役割もあわせて考える必要があります。
商品やサービスはなんのために存在しているのか、商品・サービス開発の観点においては、何かしらの目的を達成するために存在していると考えるのが適しています。たとえば、大型テレビは何のために存在しているのでしょうか? テレビ番組を見るためでしょうか? もちろん、テレビですからテレビ番組を見ることができるのは、最低限の要求ではあります。しかし、テレビの役割はそれだけではありません。たとえば「大型」というスペックは、どういう役割を果たしているのでしょうか? 大迫力でしょうか、それとも家族全員で楽しめるようにでしょうか、それとも、ステータスでしょうか? こういったさまざまな要素を消費者の観点で考えていくことで、クライアントとホジョセンの商品・サービス開発は進んでいきます。
消費者の行動は多岐にわたります。当然ですが消費者の行動をすべて分析することは不可能です。したがって、消費者行動のどの部分を分析するのか、十分に検討する必要があります。この際、あまりに狭くしすぎないよう注意します。たとえば、車に関する消費者の行動を分析したい場合において、自動車に関係する行動のみを分析していては消費者を理解することはできません。消費者の最終的な行動(自動車の購買)は、家族や友人との関係性、価値観、休日の過ごし方や趣味など、一見自動車と関係のない領域によっても影響を受けることになります。このように、自社のビジネスが何によって影響を受けているのか、十分に仮説を構築した上で、次のステップに臨むことが大切です。
ワークショップや定性調査を通じて、ロジックパターンを広く洗い出します。このフェーズでは社内に存在している仮説やデータをロジックパターンという形式に変換し、もれのないように抽出すること、それらに加えて消費者インタビューを通じて得られた発言データをロジックパターンに落とし込むことが重要です。
ロジックパターンに唯一絶対の正解はありません。消費者ニーズを中心に考えるケース、消費者の価値観をベースに考えるケース、行動様式をベースに考えるケースなど、これらを組み合わせるなど、さまざまな方法があります。
主に定性調査(消費者インタビューや観察調査)を通して、消費者の意識がどのようにカテゴリ、ブランドに対する行動として作用するのかを分析します。メンタルモデルとは、心理的な要素をはじめとするさまざまな変数が、それぞれどのように結びついて行動を促すのかをあらわすモデルのことを指します。これは、消費者のもつ経験や知識などから構築される暗黙知、社会的規範、意識的に振る舞っている自身の信念やポリシー、もちろん好き嫌いや日常の行動など、多くの変数によって構成されるものです。もちろん、このメンタルモデルには、しっかりと「インサイト」を含めることが大切です。
近年、インサイトという言葉が流行しています。この「インサイト」という言葉、使用する人によって定義がさまざまで混乱しやすい言葉です。ホジョセンでは、インサイトを
と定義し、優れたインサイトは、これらに加え行動が自ブランドに向かう必要があるとしています。
ニーズは、実はとてもやっかいなモノです。なぜなら、顕在化したところで、解決のニーズは発生するものの、消費者にとってその解決の手段は限定されないからです。つまり、あるカテゴリによってそのニーズが解決できるとしても、消費者がそのカテゴリを選ぶとは限らないということです。インサイトは、必ずニーズをカテゴリと結び付けなければなりません。よって、カテゴリが違えば、インサイトも必然的に変わるということです(援用できることもあります)。
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