コラム

新規購買者を獲得するにはどうすればいいか

Q&A
執筆
高橋 孝之
公開日
2016年11月29日
更新日
2022年9月29日

メーカーにて洗剤のプロモーションを担当しています。
6ヶ月前に発売した「香り」を売りにした新商品に関して、発売直後は消費者からの注目を集めることができ、売れ行きがそれなりだったのですが、最近落ち込んでいる状況です。自社で分析を行ったところ新規購買者の割合が低いことが判明しました。与えられた予算の範囲で具体的に何をおこなっていくべきでしょうか?

家庭用消費財メーカー

今回のようなケースにおいてはまず新規購買が落ち込んでいる理由が何かを特定し、それに対して適切な改善策を施すことが重要です。

まず、消費者が購買に至るまでの頭の中でのステップから以下の1-3の理由の中で消費者にとってどこがネックになっていて購買に至らないのかを検証することから始めます。

  1. そもそも商品を知らない
  2. 商品は知っているが魅力を感じない
  3. 魅力はあるけど買っていない

1〜3の中で購買に繋がらない原因を特定できたら、次はそれに対する施策を打つことを考えてみましょう。

そもそも商品を知らないがネックになっている場合

「communicationの量」が問題になっていると考えられます。言い換えると、プロモーションが消費者に届いていないことが購買の落ち込みを引き起こしています。質問者のメーカーの詳しい商品プロモーション状況は分かりませんが、一般的に家庭用消費財メーカーにおいて洗剤等のTVCMは発売直後の3ヶ月間集中的に投下されて、その後減らすことを考えるとこの3ヶ月以降で消費者の認知を獲得することができなくなったと考え、再びTVCMを投下することが求められます。

商品は知っているが魅力を感じないがネックになっている場合

「communicationの質」が問題になっていると考えられます。言い換えると、プロモーションは消費者に届いているが、それが商品の魅力を十分に伝えていないことが購買の落ち込みを引き起こしています。この場合、プロモーション内容の変更や現状のユーザーに提供する魅力あげることによる口コミの誘発が求められます。

魅力はあるけど買っていないがネックになっている場合

この場合は、店頭の商品棚に置いていない、もしくは、置いてあったとしても配置面積が少ないことが問題になっていると考えられるのですが、その問題をさらに2つの要素に分解してみましょう。

  1. そもそも棚が取れていない、取れていたとしても棚の場所が悪い
  2. 定番の棚にいるが、山積みされていない

前者に対しては「棚を取る」活動が求められます。小売店においては商品棚のスペースが限られており、ここに配置してもらえるかどうかは非常に重要であり、売上につながってきます。具体的には、商品発売から6ヶ月後ということで次の棚替えのタイミングが近いと思われるので質問者の会社の営業部門に小売店で商品を置いてもらうようにセールスを行うことが考えられます。

後者に対してはマーチャンダイジングの提案が鍵になってきます。具体的な営業の提案としてはバックマージンを上げたり卸値を下げたりなどして、山積み・チラシの提案を行うことが求められます。

以上のように新規購買が落ち込んでいる理由が何かを特定し、それに対して適切な対策を行うことで改善見込まれると考えます。

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