コラム

売上改善の優先順位を知りたい

Q&A
執筆
足立 理恵
公開日
2017年7月3日
更新日
2022年9月21日

日用品メーカーです。自社のブランドの売上を改善するとき、何を優先的に行えばよろしいでしょうか?

日用品メーカー

すべきことの優先順位は、ブランドの置かれている状況によって変わると思われます。強いブランドにおける「改善」(というより向上になるでしょうか)と、マイナーブランドでさらにリソースも限られた場合の「改善」とが、同じ戦略をえらぶことはまず無いでしょう。

それでは、ひとまず、売上を「人口×認知×購入意向×配荷率×単価×購入回数」と分解して、考えていきましょう。

1.いきなり市場全体で勝負しなくても良い

もし、ブランドがメジャーではなければ、人口や購入回数に着目するのはあまりお勧めできる考えではありません。市場を大きくする目的で投資をしても、リターンの多くは現在のシェアを占めているメジャーブランドのところへ流れてしまいます。

それでも敢えてやるのであれば、ブランドの強み・既にあるリソースが存分に活かせる市場になるまで徹底的に絞った上で、考えるのがいいかと思います。こうして定義した市場の重要性を消費者に認知・理解させるような投資を行うとよいでしょう。

2.認知率と配荷率はどうなっているか

購入意向を100%にすることは不可能ですが、認知率と配荷率は原理的には限りなく100%に近づけることが出来るものです。また、これらは、購入意向と比べて伸びしろが大きく、単価のように上がり下がりで発生するリスクも基本的にはありません。

従って、認知、配荷がどのように形成され(どういう要素がどんなパスで繋がるのか)、どの程度確保できているのか、しっかりと現状把握を行って改善ストーリーを練るということが、どのような状況においても必要になります。

ちなみに、認知が増えれば配荷率も改善する場合もあります。例えば、話題性が高い商品(認知の伸び率が高い商品)と消費者に認識される状況ができあがると、そういった消費者の購買を見込んで小売店での取り扱いが増加する、という望ましい連鎖が起きることもありえます。

マイナーブランドが面白い/人の共感を呼ぶCMで高い好感度を獲得した後、店頭での取り扱いが一気に増えて・・・というと奇策で成功した特殊な例に聞こえてしまいますが。その成功確率を上げるものとしても現状理解は大事になります。

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