コラム

新コンセプト導入後の売上予測を知りたい

Q&A
執筆
高橋 孝之
公開日
2017年3月16日
更新日
2022年9月21日

消費財メーカーです。とある商品をこのたびリニューアルすることになりました。前もってコンセプトテストを行い購入意向を調査したところ、現行品より30%高い数値が出ました。このまま30%売り上げが伸びると予測してもよいでしょうか?

消費財メーカー

リニューアル品の購入意向が30%高く出ているとのこと、素晴らしい数値ですね。コンセプト段階での購入意向とはいえ、なかなか出ない数値だと思います。

そこで、購入意向が30%上がるので、売り上げも30%上がる予測で良いのかどうかというご質問ですが、実はそういう単純な話ではありません。

売り上げは、認知×購入意向×購入可能かどうかで考えますので、単純に「コンセプトの」購入意向が30%上がれば…と考えるのは自然な流れではあるのですが、コンセプトの購入意向と「実際に発生する購入意向」の関係を考えた場合、今回のような消費財でよくあるように、コンセプトの段階で購入意向を示さなくても、スーパーで山積みされていて安いから買う、という人もいます。

つまり、コンセプトに惹かれて購入する人は確かに1.3倍になるかもしれませんが、もし、その商品の購入者の90%がコンセプト以外の事に惹かれて購入するとしたら、コンセプト購入意向の成功が全体に与える影響は非常に限られたものになってしまいます。このように、コンセプト以外の理由で購入する人がいる場合は、当該商品がコンセプトの購入意向からどのくらい影響を受けるのか、知る必要があると思います。

他にも考慮に入れるべき重要なこととして、リピート回数があります。トライアルにはコンセプト購入意向は影響を与えますが、リピートに関しては、使用後の購入意向になってきます。もしかしたらコンセプトで期待値を上げて実際に使用したら…といった場合もあるかもしれません。

また、そもそもではありますが、今回のように強いコンセプトだったとしても、エグゼキューションに落ちる段階でそのまま伝えられることができるのか?という問題もあります。強いコンセプトのまま伝えられるのであれば問題はありませんが、伝えられるのか?伝えられる手段はあるのか?なども確認してみてください。

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