市場規模が安定している成熟した市場において競合の活動は自社のシェアに大きな影響を与えます。競合が新商品を大々的に発売することで自社のシェアが減少する、逆に競合が欠品を繰り返しているお蔭で棚からぼたもち的に自社にポジティブな影響がある、など日常的に見られます。ホジョセンは自社のシェア増減の理由として競合活動を主因として挙げることに対し他責的であるとして非常に否定的ではありますが、それでも競合活動によって自社に影響が及ぶことがあるのもまた事実です。

ホジョセンは、競合の活動に対する消費者からの評価に加え、競合が歴史的に行ってきた活動をもとに標準的な施策を推測し、それをもとに自社への財務インパクトを予測します。競合活動の情報を入手できるタイミングにもよりますが、2、3ヶ月前に入手できるのであれば十分にカウンターアクションを検討する時間的余裕を見込めます。競合活動すべてを把握することはできないため精緻な評価になるとは限りませんが、迅速に競合活動を評価することによって自社にとってインパクトが大きいのか軽微なのかの判断ができる、次のアクション(カウンターアクションを取るべきか放置すべきか、など)へと結びつきます。