自社の強みを再発見する価値マップの作り方

堀井 里奈

他社と比べると誇れる物がなく、どのように差別化を行っていいか分かりません。自社の強みを発見するにはどういった視点を持つ必要がありますか?

アクセサリー販売

他社にない技術があったり、大きな企業のように大量生産して価格を安くできれば「弊社の強みはこれです!」と声を大にして言えるのに……うちには目立った特徴がない!と思い込んでしまうことは、実はとても良くあることです。

特に会社に長年いると、自分たちのいいところがだんだん見えなくなってしまいがちですよね。

しかしながら、どのような企業・商品であっても、誰かから好かれる価値と言うものは必ず存在します。そしてその企業や商品の良さを知っているのが、社員の皆さん自身なのです。

今回のご相談者さまのように「自社の強みが分からない」という方々に、私たちが普段オススメしているのが価値マップの作成です。

1.価値マップとは

対象のもの(ここでは会社)が持つ複数の価値を可視化し、価値同士の関係性や、小さな価値群から共通していえる大きな価値などのレイヤーを整理して図にしたものです。

これがあると、「売り」(アピールポイント)をしっかりと認識した上で、お客様へ営業をする際や広告物を作る際に、価値マップを元にして「こんな風に訴えかけよう」といった戦略を錬ることができます。

2.どうやって作るのか

方法は1つではないのですが、例えばできるだけ多くの社員にインタビューをします。聞く内容は、以下の通り。

①「自社の会社のいいところってどんな所?」
②「なんでそう思う?」
③「お客様にとってそれはどんな良いことがあると思う?」

ここで重要なポイントは、一つ一つ深堀りをして聞いていくことです。例えば、下記の様な聞き方のイメージです。

「自社のいいところってどんな所?」→接客の質が高いところ→「それってどんな部分で?」→元気が良いし、笑顔があふれている→「お客様にとってそれはどんな良いことがあると思う?」→気持ちよく買い物ができるし、元気をもらえる。

とにかくこの良さをたくさん集めます。お客様と直接関わりのある部署は必須ですが、他にも色んなメンバーから意見を集めましょう。このインタビューは担当を分けて複数で行うこともできます。

インタビューを通して素材が集まれば、実施者による価値マップ作成に入ります。インタビューを元に、背景にある文脈的な意図を解釈しながら、純粋な「価値」を抽出していく作業が必要です。また、関係性のあるものは矢印を引いたり、丸で囲ってグルーピングしていきましょう。

価値とは、お客さんが得られるメリットです。そしてこれはなるべくストレートで端的に表現される形にしましょう。

例えば先述の事例が相談者さまと同じアクセサリー店だったとして、お客様にとっての価値を、インタビューを深掘りする前の「接客の質の高さ」にしてしまうと、どんな面で質が高いのか分かりませんし、その結果お客さんに何が良いのか分かりませんよね。

では、深掘りした後の「元気がもらえる」だとどうでしょう。

社員へのインタビューの中で、「仕事中でもこの商品をつけているとやる気が出る」なんて話があった場合、それを実現する小さな価値として、さらに「高級感のある輝き」や「(色んな場面でも使える)シンプルさ」と細分化できますね。

このようにインタビューから、キーワードを抽出して、それが何を意味するのかを理解しながら整理していきます。

出来上がった価値マップを見ると、一体どこがより強い価値になるのか、お客さんにとってどんなウリがあるのかが必ず見えてくるはずです。

「うちにはこれといって強みがない」と諦める前に、今一度価値マップを作成して、自分が所属する企業の魅力、自社が作っている商品の良さを改めて探ってみてはいかがでしょうか。

ホーム ホジョセンコラム 自社の強みを再発見する価値マップの作り方