コラム
飲料メーカーに勤めています。
飲料メーカー
現在、おつまみに合うアルコール飲料の開発を行っており、それにともない定性調査を実施したいと考えているのですが、グループインタビューを行うためのリクルーティングの際にどのような点に注意したらよいでしょうか。
グループインタビューでより良いリクルーティングを行うために、有効となる手段は以下の3点です。
①ターゲット像に合う人物を炙り出すためのアンケート作り
②グループインタビューに向かない人物を避ける
③同属性の人物を集める
定量調査を行う前に事前にアンケートを実施するという企業はよく見られますが、実は、アンケートの出来が、その後のグループインタビューの出来まで左右すると言っても過言ではありません。では、どのようなアンケートが、グループインタビューの人選をする上でより適していると言えるのでしょうか?
その答えは・・・・
新商品のターゲット像に合致した人物を絞りこめるアンケートです。
ですので、まずはアンケートを作成する前に、新商品のターゲットとなるのはどのような人物で、また、その人物が、どのようなシチュエーションでその新商品に接触するのかを具体的に設定する必要があります。
例えば、今回の相談者さんは、おつまみにあうアルコール飲料を開発しているとのことでしたが、仮に「会社帰りの疲れたサラリーマンが、お風呂あがりの至福の一杯として、グビッと飲む」という場面を想定したとします。
そうすれば必然的に、「年齢は?」「性別は?」などの内容の他「日々の残業時間はどれくらいですか?」や「お酒はあなたにとって癒しですか?」「仕事の後に自由な時間はどれくらいありますか?」などのアンケート項目が浮かんでくるのではないでしょうか。
では、新商品の他ゲット像にマッチする人であれば、誰でもいいのかというと、実はそうではありません。アンケートにより絞りこまれた候補者の中には、本質的にグループインタビューに向かない性格の人もいるので要注意です。
では、どのような人物がグループインタビューに向かないのかというと、それは「人の意見に流されやすい人」です。
確かに、その名の通りグループ(複数名)でインタビューをする場面を想像してみると、人の意見に流されやすい人だと、本当はどう感じているのか本音が聞き出せず、インタビューする意味があまりなさそうですよね。
また、ネットなどのアンケートには答えられるけど、会話がちょっと苦手という人や人見知りという人も、同じように正確に聞き取りができないので避けるべきだと言えます。人に流されるのがいけないとか人見知りが悪いというわけでは決してありませんが、インタビューを通じて消費者の声をきちんと拾いたいという場合は、最終チェックの時に、アンケートとは違う話題に触れてみるとか、直接電話で話してみるなどしてグループインタビューに向かない人を避けるための努力が必要になります。
案外見落とされがちなポイントがここだと思います。せっかく消費者から直接話を聞ける機会だから、幅広く声を拾いたいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、グループインタビューにおいて、いろんな属性の人を集めることは、一人ひとりの考え方、感じ方、意見に影響を与えてしまう原因になってしまいます。
例えば、多感な年頃の男性陣の中にかわいい女の子が混じってしまうと、男の子たちは「かわいいあの子が言うことなら、僕も賛成」なんてことになってしまいかねません、笑
例えが少し大げさになってしまいましたが、少なくとも「性別」「年代」に関しては、同属性の参加者を集う方が賢明であると言えます。
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