コラム

メニューの取捨選択をしたい

Q&A
執筆
高橋 孝之
公開日
2017年1月25日
更新日
2019年9月6日

効率化を目指す中でメニューの取捨選択を迫られています。その際、売上が高いものから順番に選んでいくというやり方で大丈夫でしょうか?売上が高いものの中には類似商品であることも多く、提供できるメニューの幅を確保するべきか、売上順に選んでいくべきか、迷っています。

外食チェーン

食材ひとつ一つにこだわった高級レストランならいざ知らず、店舗をいくつも抱える外食チェーン店で、豊富なメニューを抱えるということは、廃棄ロスや注文から料理提供までの時間、全店舗での味や調理法の統一など様々な面でリスクになりかねません。

こうした状況の中で、今回のお悩みのようにメニューの取捨選択をせまられるというのはよくある話だと思います。

ただ、相談者の方も懸念していたように、単純に人気のあるメニュー、売り上げの高いメニューだけを残せばいいのかというとそうではありません。なぜなら、こちらもご指摘のように、一般的に、人気メニューには類似品が多く人気メニューだけ残してしまうとメニューの幅が狭まってしまいます。メニューの幅が狭くなるということは、すなわちその分の客の数が減ってしまうということです。

例えば今ABCDEFの6つのメニューがあり、1〜10の人にその中から好きな3つを選んでもらったとします。結果は別図の通り。

どのメニューの組み合わせにすると1番客の支持数を得ることができるのかという点に着目しながら結果を見てみると、単純に人気の3つのメニュー(ABC)を組み合わせた場合の支持数が9であるのに対し、3番人気のCと人気最下位のFを入れ替えると、10人の支持を得ることができます。また、1番人気のAを外しても、B・C・Dの組み合わせにすれば、10人の支持を集めることができます。

以上のことからも分かるように、必ずしも人気の高いメニュー、売り上げの高いメニューだけを残せばいいということではなく、より多くの客を獲得するために最適な組み合わせを探る必要があると言えます。

また、メニューの取捨選択の際に、メニューどうしの親和性について検討することも重要だといえます。例えば、居酒屋の場合だと、利益率の高いビールとよく一緒に注文される枝豆は、それほど人気がなかったとしても残しておくべきだといえるでしょう。

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