使えるデータを得るための調査票作成4つのポイント

堀井 里奈

大手メーカーに勤務しています。現在、新しいカテゴリの創出を検討しており、企画を進める上で500人に向けたアンケート調査を実施しようと考えているのですが、調査票を作成するにあたり気をつけるべきポイントを教えてください。

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調査票の作成においては、作成の過程だけでなく作成にあたっての準備段階も大切であるといえます。どのような調査もそうなのですが、少なからず時間もコストもかかってしまうので、実施にあたってはしっかりと準備して有用な結果を企画に活かしたいものですね。

それでは、調査票作成にあたっての気をつけるポイントを以下の4つにまとめてみました。

1.予め仮説を立てる

アンケートは、分かっていることについて確認するための手段として有効です。そのため、調査を行う前に、事前にインタビューなどで世の中の流れや、どのような傾向があるかなどをしっかりと把握し、何らかの仮説を立てておくことが重要です。

アンケートを仮説に基づいて作成することで、そもそも仮説が合っているのか、またどのくらいの割合で影響があるのかなど、軸を持って結果を分析することができます。

逆に、アンケート実施側の仮説にない事は、アンケートでは明らかには出来ません。なぜなら、そもそも頭の中にないものを、アンケートに盛り込むことはできず、アンケートに答える側にしてみても、聞かれてないことに答えるなんて出来ないからです。

たとえアンケートそのものを、選択式ではなく記述式にしたところで、同じです。ない仮説について深く掘り下げることもできなければ、どれくらいの影響力があるかなんて測りようがないのです。

「仮説が十分であるかどうか」、その点が、調査後の結果や分析、企画の質を左右するといっても過言ではありません。

2.聞き方を工夫する

1で考えた仮説が、一般の人にも答えやすい形になるよう文章に落とし込みます。

回答者に、本音で最後までしっかり答えてもらうためには、わかりやすく簡潔であり、かつ、実施者の意図に沿った質問文と選択肢であるように作成する必要があります。

例えば、

・専門用語や、固い言葉は避け、会話調にする
・一般論で答えがちになってしまうので対象者(あなた、あなたの家庭では等)をはっきり書く。例:「あなたは過去一週間以内に●●●について誰と会話しましたか?」

などの工夫が考えられますよね。

しかし、このポイントには1つ落とし穴があって、①で十分に考察すればするほどこの作業は難しくなってしまいます。なので、一度作成したら、質問の答えやすさについて、アンケート作成の事情をよく知らない人に、チェックしてもらうことをオススメします。

3.バランスのとれた選択肢

自分に当てはまる選択肢がない、もしくは、数ある選択肢の中で一つだけ選びやすい選択肢があるなど、偏りが生まれそうな質問事項は極力避けましょう。

例えば、理由を聞く際にネガティブな選択肢の中で一つだけポジティブな選択肢があると、たとえ回答者にネガティブな要因が当てはまったとしても、ポジティブな選択肢を思わず選んでしまう事もあるかもしれません。選択肢のバランスを整える事や、複数回答可や程度を聞くような様式にするなどの工夫が必要です。

4.分析の軸になる質問項目を入れる

例えば、料理に関するアンケートを実施する場合、既婚か未婚か、また家族構成など、それによって行動が異なってくる可能性がある場合は、その情報をアンケートに組み込んでおく必要があります。つまり、アンケート後どのような分析をするのか、予め大枠を決めておかなくてはなりません。

なぜなら、分析の軸になる質問内容により、アンケートを実施した後の分析の仕方が変わってくるからです。

もし分析の軸がないまま無計画にアンケートを実施し、アンケート結果ありきで分析して企画や運営に進んだとしても、ターゲットやアプローチの方法を見誤る可能性もありますので、調査表の設計には十分注意が必要です。

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